マレーシアの医療ツーリズムビジネス

2014.05.05(月) カテゴリブログ

ジョホールバルからこんにちは。

今日の天候予想は最低気温25度。最高気温は31度。雨の予想は10%。
夕方にスコールが来ましたが、比較的落ち着いた天候でした。

さて、医療ツーリズムというサービス産業をご存知でしょうか?

マレーシアは、東南アジア各国が国外から来る病気治療の患者を受け入れる「医療ツーリズム」の育成に力を入れています。
実に、過去10年間で10倍に増加しており、医師の質が高いことや医療機関の評判が高いこと、医療費が比較的安いことなどから海外からの医療観光客数が増えているそうです。

この話は、私も日本にいる時から把握していました。

そして、不運にも、つい先日、
運動中に脚を怪我して腫れもあり、歩けなくなったので、土曜日の午後に緊急病院に担ぎ込んでもらいました。ここでマレーシアの医療レベルを経験することになったので少し紹介させていただきます。

ジョホールバル市内の私立総合病院であるKPJ Healthcare Berha。建物は最新の美しいとまでは言えませんでしたが、日本でいうと街の総合病院という感じのサイズと見栄えで安心感は十分に持てる雰囲気でした。

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そして受付。質問はすべて英語でした。

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そして、同じタイミングでの他に患者がいなかったので、IDや氏名を伝えて、即、ドクターに診てもらえることに。ただ、外科の専門医は今はいないので、今いる担当医にまずはレントゲンチェックだけしてもらうことになりました。

レントゲン検査は、受付をしてくれた女性が担当でした。「おいおい・・・専門レントゲン師じゃないのか?」という不安がありましたが、日本と同じようにソツなく(東芝製の)レントゲン機器で足首を撮ってとってくれました。(そこで一応安心。)

車いすに乗せてくれたのはいいのですが、日本のように白衣の天使のような方が後ろから優しく押してくれることはなく、自分で手押しして移動しました。

先に述べますが、やっぱり日本のような看護婦や看護士さんに患者へのロイヤリティを求めるのは無理と感じましたね。

当日の担当ドクターはマレー人風の方で、いでたちは私服でした。(緊急だから?)「レントゲンで、骨の欠片が見当たる、専門医を呼ぶから1時間ほど待って」と言われましたが、なんと10分ほどで中国訛りのある英語を話す専門ドクターが来られて、丁寧に状況を尋ねられ、痛みの程度や部分を細かく診察してもらいました。

ちなみに、このドクターの名刺をいただいたので見てみると、

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海外でも広く勉強をされているようですし、特にスポーツメディカルに強い印象を受けたので、強い安心感を持てました。華人特有のわめき散らすような対応はなく(勝手な華人への印象ですが・・・)、日本のドクター以上にソフトに、「骨折ではないが、靭帯もしくは筋肉の断裂の可能性がある。MRIでの検査を勧めるがコストが伴う、かつ、うちの病院にはMRIが調子悪いので他の病院での検査後に再度細かな治療を考えよう。動くのが一番よくないし検査まで入院も可能。」という提案をいただきました。

難しい単語は、すべてスマホでやり取りをお願いしたのですが、嫌な顔せずに丁寧にゆっくり、病状と対処のオプションとそのコストについて説明いただけたのは大変好感が持てましたし、プロらしさが伝わるものでした。

「MRIが故障で使えない」という部分だけが、何ともマレーシアらしいズッコケ感はありましたが、医療ツーリズムを浸透させていこうというだけの信頼感はある対応といえました。

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気になる費用ですが、
診察料が600RM(2万円弱)で処方などが300RM(1万円弱)ということで、
診察料が日本より高く?、薬や備品は日本より高い、という印象でした。
おそらく入院費や介護費なども日本より安いと想像します。

ちなみに、私は現地での保険には入っておらず、
定期的に日本戻るので、クレジットカード対応の海外傷害保険を使うための手続きをする予定です。

翌日、
痛めた脚の精密検査のためKPJホスピタルからの紹介書をもって、Regency Hospitalに朝8:00の予約時間に伺いました。マレースタイルで他の病院経由の予約なんぞ?通っているのか心配でしたが、しっかりと予約が入っていていました。
Regency Hospital は、予想以上に、そして、KPJ以上に近代的なムードの病院でした。
絵・アートなども並び病院独特の湿っぽさを抜き切った、垢ぬけた印象です。

紹介書を受付で見せて、Radiologyのブースに向かいました。
Radiologyとは放射線医学と訳すべきでしょうか。

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脚の具合を細かに把握するためのMRI検査です。
機器はGE社のものでした。
確か・・・GE社のMRIはシーメンス社と並んで最大手の一社です。
つまり、Regency Hospitalは高性能医療をそろえた病院だと思っていいでしょう。

一時間ほどでMRI検査が終わり、フィルム画像をいただきました。
Regency Hospital のドクターコメントも添付されていました。
医療用語が並び、余り意味がわかりませんでしたが、”靭帯に損傷はあるが大きいものではない”と書いてあり、少し安心しました。

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そのフィルム画像をもって、KPJホスピタルに再度の診察に伺いました。
前回は土曜日ということで、静かな病院の緊急病室で診たもらったのですが、平日に行くと人が溢れんばかりいます。
担当医のブース探していて、気づいたのですが、各担当医のブースによって、待機する椅子や診察室の雰囲気がそれぞれ異なります。おそらく、各ドクターが独立的に診察室をもっているのだと思います。

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私の担当医のブースに12時頃につき、受付があり尋ねたのですが、16時までは予約の診断で一杯なので、16時以降に来なさいととのことでした。

さすがに、4時間も待つのも辛かったので、一度家に帰り、16時に再度訪問。
担当医は16時15分頃現われ、お詫びをいただきつつ、診察開始。

フィルムを観ながら診断コメントいただきました。
「予想より悪くないし、一週間程度で痛みなく自由に歩ける」とのことでした。
今回も、丁寧で優しい言い回しで伝えてくれ、非常に安心できました。

ちなみに、MRI診断の費用は900MR(3万円程度)。初診と合わせて6万円程度。
結論をいうと、日本と劣らない医療がジョホールバルには整備されているという感を受けました、今後、家族の生活は問題ないという認識でいます。

ただ、日本語は通じないので、英語に自信がない方は電子辞書などでの翻訳はマストと思います。

一方、これだけの医療が揃っています、マレーシアの「医療ツーリズム」ビジネスの行方、期待したいですね。